GMC・杉山氏:マネーゲームから人間(頭脳)中心の時代へ(サーチナ)

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金融危機特集第6回



 中国には国家重点大学と呼ばれる名門大学が各地にある。しかし、そこを卒業して日系企業に就職する学生はそれほど多くない。そんな状況の中で、名門大学の学生を育成し、日系企業に送り込んでいるのが経営塾「グローバル・マネジメント・カレッジ(GMC)」だ。GMCでは金融危機のいまこそ人間、頭脳を中心とした会社経営をと現地幹部の養成に力を注いでいる。



――長年の交流から生まれたGMC



 「マーケットは製造とは違います。中国マーケットをターゲットとするなら、中国人が中国のやり方で仕事を進めないと」、GMCの卒業生を日系企業へ紹介している万克徳商務咨询の杉山拓総経理は言葉に力を込めた。北京大学、清華大学など名だたる大学の学生を送り出してきた自信がうかがえた。



 GMCは杉山総経理の父で、静岡県三島市の住宅メーカー・南富士産業の社長、杉山定久氏が始めた経営塾だ。その経緯は1976年にさかのぼる。この年、初めて中国を訪れた杉山氏は、文化や人づくりで中国に協力したいと考えた。そして、79年から中国の学生に本を贈り始めた。本の贈呈は現在も続いている。そうした活動の中で交流が生まれ、湖北省の国家重点大学、武漢大学で客員教授として講義をすることになった。現在、杉山氏が講義をしているのは15大学に上る。そのネットワークを生かし、優秀な中国人人材を求める日系企業の声に応えようと開設したのがGMCだ。



 GMCは2005年に武漢でスタート。西安、広州、北京へと拡大していき、現在は8つの都市に展開している。学生はそれぞれの地にある国家重点大学で募集する。学生からは受講料を取らない。応募者が殺到している状況で、3〜4回の面接をへて受講資格を得るには数百倍という狭き門をくぐらなければならない。



――1人の優秀な人材で会社は変わる



 「中国は広い。こんな優秀な人間がいるのかと驚くことも珍しくない」と万克徳の杉山総経理は語る。杉山総経理はGMCの講師も務めている。



 GMCの講義期間は半年。専任の講師のほかに南富士産業や万克徳の社員も講義を受け持つ。夏と冬の休みには集中講義をし、座学だけでなく、実際のビジネスに即したプロジェクトによる研修も行う。密度の濃い講義についていけない学生も多く、半年のカリキュラムを終えられるのは当初の学生の4分の1程度だという。



 そして、これまでの3年間で約140人の卒業生を送り出し、そのほとんどが日系企業に幹部かプロジェクトリーダーとして入社した。無料で授業を行っているため、受け入れた企業からはGMCへの投資という名目で400〜500万円を受け取る。中国での一般的な人材紹介料から見れば破格だが、GMCにはそれに見合う人材を育成しているという自信がある。たとえばGMCの1期生を受け入れた浙江省の日系企業。いきなり副社長に抜てきされた1期生は自分で決断し、実行する権限を与えられた。この1期生は社員1人ひとりと話し合いを重ね、コスト削減に取り組んだ結果、赤字だった会社をわずか半年で黒字化したという。



 GMCの優秀な人材を求める声は高まり、杉山総経理は中国各地の日系企業と交渉する日々が続いている。「トップの視点で自主的に動ける1人の優秀な人材で会社は変わります。ピンチだからこそ人を大切にしてほしい」と語る杉山総経理。GMCの活動が中国の日系企業の人材戦略に一石を投じていることはまちがいない。



万克徳商務咨询(上海)有限公司

上海市中山西路1800号兆丰环球大厦9楼J2室

tel:021−6482−5228



※この記事は、現地の日本語情報誌『SUPERCiTY』による提供です。今の中国を知るための総合情報ポータルサイト URL:http://www.chinasupercity.com/



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